センターピボットと地理

センターピボット経済学101

「センターピボット」という灌漑設備を普及させたRobert B. Daughertyさんが、88歳で亡くなったとのこと。詳細は上記ブログにある通り。センターピボットといえば地理の必須ワード。高校時代に地理マニアだったので、思わず食いついてしまった。

センターピボットWikipedia


センターピボット (Center pivot irrigation) は、アメリカ合衆国のグレートプレーンズにおける灌漑方法。

乾燥地域でも大規模に作物を栽培できるよう、地下水をくみ上げ、肥料を混入した後、自走式の散水管に圧送し、平均は半径400m、大きいものは半径1kmにもおよぶ円形農場に水をまく。散水器の周回数は気候や土壌、作物により異なるが、おおよそ一日1〜12回程度で、移動速度の速い周辺部の散水量を多くして、散水の不均一を防いでいる。

衛星写真からの画像。圧巻。


地理は経済との結びつきが強く、地理受験にしたことはかなり有益な選択だった。高校二年生のnaokura少年にグッジョブと言いたい。地理と同じくらい日本史も好きだが、こちらは完全に趣味。学習後の有用性で言えば、明らかに地理に分があると思う。ケッペンの気候区分や、造山運動(新期造山帯古期造山帯の違い)、地形の成り立ち、ウェーバーの工業立地論などは、今でも役に立っている。

受験勉強中は地理が楽しすぎて、色んな大学の赤本で地理ばかりやっていた記憶がある。一橋の地理が経済地理なので非常に面白かった。東大はバランスが取れた良問揃い、都立大は理学部地理学科なので理系科目という感じだった。

一方、私立は論述ではなく暗記的な知識ばかり問うので、極端に苦手だったな。早稲田で大問一つまるまるスイスについての問題で、ひたすらスイスの地名を答えさせられた時は、発狂して虎になるかと思った。

思えば、地理が好きになった理由は、良い先生に恵まれたからだった。高校一年次の必修地理の先生は、日本地理学会?の偉い人で、社会学のように奔放なテーマで授業をしてくれた。高校三年次の選択地理の先生は、中央大学で教鞭を執っている人で、経済地理という一番面白い分野を教えてくれた。そして予備校の先生が最高だった。爽やかなお兄さんで、趣味が良くて、今でも人生の目標だ。

ただし、受験で地理を選んだ最大の動機は、高校三年次の科目選択の際、
「世界史の暗記量が2だとしたら、日本史は1で、地理は0.5らしいよ」
という噂を信じたという、単純なものだったけど。


受験の話を書いていて、当時の気持ちを思い出して一人でセンチメンタルに…。年明けのセンター試験、久々にやってみよう。英語は出来るとしても、数IAは半分もいかないと思う。